DESIGN PROCESS

ジーテクト 東京ラボ

CLIENT 株式会社ジーテクト
LOCATION 東京都羽村市
TOTAL FLOOR AREA 6328㎡
STRUCTURE 鉄骨造 4階建

ホンダ系自動車部品サプライヤーの2社、菊池プレス工業と高尾金属工業は世界のトップを目指す企業として2011年に合併し、㈱ジーテクト(G-TEKT)を誕生させた。
社名のG-TEKTのGはGenba(現場),Global(グローバル),Glow Up(成長),Green(環境)の意が込められ、TEKTはTechnologyのTEと合併前の両社の頭文字(Kikuchi&Takao)KTよりなる。世界のトップ企業を目指す理念の元、新たな研究開発のため合併後初の研究施設を東京都羽村市の同社工場隣接地に構えることになった。東京ラボと名付けられた施設は、これまで閉鎖的になりがちな研究所のイメージを一新し、周辺に開かれた環境を提供する事を目指した。新たな発想を持つ人材、最新鋭の設備、最先端の技術情報等を集結させ、研究開発体制の強化を計る施設として計画された。

街中の交差点の角地に立地する敷地条件に対し、圧迫感を押さえ見遠し良くするため、正面側のファサードをシリンダー形状とし、世界の技術情報を収集する施設の核とした。このシリンダーの中には展示を兼ねたエントランスホールと事務、食堂などの機能を合わせ持つ事務厚生部門を配置した。シリンダーの背面側には最新鋭の1000Tプレス機を装備する試作開発工場を配置し、研究開発部門と事務厚生部門を連動させた。

新たな発想を生む研究環境の提案として、業務空間に隣接したリフレッシュスペースを設け、発想の転換が行いやすい空間構成としている。
アプローチ部の庇は楕円型とし、エントランスホールと共に軽快でメカニカルなテンション構造とすることで、ものづくり日本の技術情報発信拠点としてアピールしている。また、エントランス横、特別応接室の前面には世界より訪れるお客様に日本への理解を深めてもらう目的で枯山水の庭園を整備し、和空間を演出している。