健康豆元は、昔ながらの製法と味を守り、現在のニーズに合った大豆関連の商品を生産している。建築主は既存の豆腐工場において「生産スペースの不足」と「老朽化」に頭を悩ませていた。そこで、限られた敷地スペースではあるが「スクラップ&ビルド」による使いながらの建て替え提案を行った。
設計は、食品工場としての高い機能が求められ、種々の配管・ダクトが複雑に行き交う天井裏に対しては「アプローチしやすさ」を提案し、「製造エリアの環境」と「メンテナンス性」の向上を図った。
外観に関しては「屋外階段」に対するデザインが要求され、「豆腐工場と分かる事」・「健康豆元という企業名から連想するイメージ」・「コーポレイトカラーのグリーンの活用」の三つのファクターより、「豆腐」の原料となる「枝豆(大豆)」をデザインに取り込むファサードとした。枝豆の内部は、外形に沿って天井が緩やかな弧を描き、温かみのある空間となっている。